【477日目】ついにウユニ塩湖へ。この旅一番の挫折とご褒美。

2019年3月3日:ボリビア(サリーナス・デ・ガルシ=メンドサ)

昨日は日が暮れた後、サリーナス(町の名前が長いので略します)というウユニ塩湖近くの町に到着した。

今日はいよいよウユニ塩湖縦断へ向かう。

ただ、先日出会ったスウェーデン人のご夫婦から水が深くても自転車で走るのは不可能だと伝えられていたので、どうなるか不安ではある^^;

因みに宿泊した宿のお父さんからも”この時期は恐らく、自転車で走るのは無理だと思うよ”と聞かされた。

まぁ、ここまで来たらどうなろうが自分の眼で見て判断したいと思うので、走るのが無理だとしても目の前までは行ってみることにします!

宿は少し高台にあるので町とウユニ塩湖、ボルカン・トゥヌパ火山が見えます。

朝食を頂き、準備万端♫

宿を出発。

まずは、町へ下って行きます。

町の中心エリア。

昨日の夜、途方に暮れたところw

町の中を抜けて、先へ向かいます。

町の端っこくらいから路面が砂になり、タイヤが埋まり今までみたいに走ることが出来なくなります。

砂にタイヤを取られますが、漕げないわけでは無いのでゆっくりですが砂の道を進んで行きます。

今日は、ウユニ塩湖縦断に向けて、サリーナスからタウアもしくはその手前にあるアイケという集落を目指します。

ただ、サリーナスを出発して暫くすると砂が深く自転車を押すことも困難になってきました。

30分ほど砂と格闘しつつ、今後のことを考えた結果、ルートを変更することにします。

当初の予定とは違いますが、少しでも何処かに向かえているだけで気持ちが凄く楽になります。

ただ、道が悪い&急なアップダウンが続くので体力と水分は想像以上に消費していきます。

途中、坂を登っていたら後ろから来たトラックの運ちゃん達に声をかけられ、

一緒に乾杯してお酒をご馳走になりましたw

お酒では水分補給にならない…

標高の高さと暑さでお酒が回る(^◇^;)

少しほろ酔いのまま砂の道を進み、小さな集落へ。

こんな何も無いところに集落があるというのが不思議です。どうやって暮らしているんだろうか?

集落を抜けたあと、急なアップダウンを幾つか越えていくと道に看板があった。

僕は少しでもタウア方面からウユニ塩湖を南下したいので、CAQUENA(左折)方面へ向かうことにします。

道の分岐に大きな看板があり、日陰で小休憩することに。

ここはバスの停留所にもなっていて、この先のCAQUENAからサリーナスへ向かう親子がバスを待っていました。

先日から始まったお祭りを楽しむため、サリーナスや他の町へ行く人が多いようです。

只管、砂の道を走っているんですが、たまにこうやって小さな川が何回か出て来て突破するためにずぶ濡れになっています。

川を数回越えた先にCAQUENAの村がありました。

この村でもお祭りが始まっていて、村の広場で多くの人が集まり楽器を鳴らし踊っていました。

暑さと疲労から村に着くまでに予定以上の水を飲んでしまっていたので、この先、持っている水が無くなるんじゃないかと不安になっていた。

広場で出会った村の少年に飲み物を売ってもらえる場所が無いかと聞くと水を分けてくれると言うので、彼の家に行き水を1リットル程頂戴した。(ただ、この砂漠みたいな場所では水が貴重なのではと思い、ジュースを1リットルの購入する料金分のお金をお礼に渡させて頂いた。)

水も補充したので少し気は楽になったんですが、

CAQUENAを抜けて以降は道がウユニ塩湖とほぼ境が無い。恐らくすでに今走っている場所もウユニ塩湖の一部だと思う。

そして、今までの深い砂と違い、この辺りは水によって地面が湿っていてタイヤが埋まっていく。

雪の上を走っているような感覚で力強く漕がないと自転車が進んでいかない。

もう道という道はほぼ無く、車やバイクの轍を追っていくしかないような状態になっていた。

走りながら南の方角を見ると、TVや本で見たウユニ塩湖が広がっている。

水が増えて道が浸水してきてしまっている。

もうビショビショなので、濡れることなんてなんとも思わず進んで行きますw

塩に覆われた白い大地も走って行きます。

旅に出る前から楽しみにしていたウユニ塩湖を走ることができ、今まで一番と言っても良いくらいテンションが上がっていましたw

その後も少し水が少ない場所を走り続けていたんですが、

途中から水深が深い場所しかなくなりどうしようも無い状態になってしまいました。。。

水深が約1mほどあり、自転車の荷物を解いて荷物が濡れないように担いで進んだりもしたんですが、どこまで行っても水深が浅くなる気配が無く途中で断念(−_−;)

今いる場所からウユニ塩湖を南下出来るかも試してみたんですが、どうしても水深が深い場所が長く続くため南下することも断念orz

何も無いウユニ塩湖の端っこで一人立ち往生・・・

目的にしていたウユニ塩湖の縦断が出来ないことと疲労が相待って、”もうウユニ塩湖なんてどうでも良いや”と投げやりな気持ちになっていました。

取り敢えず、水に濡れていない地面を探してテントを張ることに。

テントを張ってしまうと、もうやることがないので昼過ぎでしたがテントの中で不貞寝したw

寝てると、何か動物の鳴き声が聴こてくる。

うるさいなぁなんて思いながら無視をしていたんですが、全然鳴り止まないのでテントから出るとウユニ塩湖を横断しているビクーニャの親子がいた。

親のビクーニャが先に水深が浅い場所を歩き、後ろから子供のビクーニャが付いていっている。

ウユニ塩湖の綺麗かつ壮大な景色と動物の親子愛が心の奥に突き刺さった。

この景色を見ることが出来た。

それだけでここまで来て良かった。

ウユニ塩湖の縦断が出来なかったことなんてどうでも良いと、さっきまで曇っていた心が晴れやかになった。

旅を通じてもこの瞬間に遭遇できたのは1番の出来事だったと思います。

ビクーニャは塩水が嫌いなので普段ウユニ塩湖にここまで近づかない&人がいると逃げるので、奇跡みたいな瞬間だった。(帰国後、この時に撮影した別バージョンの写真でとあるフォトコンで賞を頂くことも出来ました)

夜は星空をのんびり眺め続けていた。

野宿する時は人や動物を警戒することが多いが、今日は人里からも離れていて何も警戒する必要ないのでのんびり夜を満喫します。

一夜で今までの人生で見た流れ星の数を超える数の流れ星を見た♫

今日の1日は人生の中で特別な1日。忘れることはないだろうな。

《今日のルート》

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